2010年10月06日

ナイト&デイ 観てきました。(2010年77本目の鑑賞)

「ナイト&デイ」を観てきました。
僕が2010年77本目に観た映画です。




ちなみに、今日10月6日は、トムの日だそうです。
ですが、本作のトムは、キャメロンの引き立て役でした。(笑)

 ◆◆

まず、この映画で面白いなって思ったのは、アクションシーンの見せ場をあえて描かず、キャメロンを眠らせてしまうことで、場面転換に使っている点です。
一応、本作はスパイ映画という側面も持ち合わせていますので、次から次へと危機に直面するわけですが、「さぁ、今度はどうやってこの危機を切り抜けるのだろう?」と楽しみに観ていても、あっさり場面転換してしまいます。

本作は、後でも少し触れますが、主役はトム・クルーズではなくて、キャメロン・ディアスの方なんですね。
だから、キャメロン視点で描かれるため、彼女の意識が飛んでいる間の出来事は描かれない。
きっと、その間にトムが必死のアクションでキャメロンを守りながら、切り抜けているんですよ。でも、その見せ場は描かれない。(笑)

アクション映画好きや、本作をアクション目当てで観に来ている人なら、きっと肩すかしを食ってしまうと思います。

その代わりと言ってはなんですが、場面転換する度に舞台がガラっと替わりますので、そのゴージャスぶりから、観光ビデオとして楽しめます。

 ◆◆

スパイ映画として観た場合はどうでしょう・・

この側面では、この上ないっていうくらい、本作は落第です。(笑)
トムが何のために行動しているか・・スパイ物を見慣れてない人にも、序盤で絶対ネタに気付ける単純さですし、ラストで明かされますが、スパイとしての資質にも問題を抱えちゃってます。

 ◆◆

アクション物としても中途半端(というか、ごくフツーレベル)、スパイ物としても落第・・
なら、本作はどういう映画だったかというと、女性の成長物語。この一言に尽きると思います。

「いつか」は「絶対訪れない夢」。夢を実現したいなら、「いつか」で語ってはいけないという気の利いた台詞をはじめ、大人同士のウィットに富んだ台詞が心地よく、ハリウッドらしく「いつか」を実現していく、成功物語とはひと味違う成長物語といった映画でしたね。

あまり、期待しないで観ることをお勧めします^^;
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2010年08月14日

きな子〜見習い警察犬の物語〜 観てきました。(2010年63本目の鑑賞)

「きな子〜見習い警察犬の物語〜」を観てきました。
僕が2010年63本目に観た映画です。



きな子、かわいいですよ〜♪終わり!!

ウソですウソです。(笑)

この映画、きな子と見習い訓練士のズッコケコンビを軸にしていますが、動物映画というよりは、コンビを支える周りの人達も含めた、それぞれの絆と成長を描いた人間ドラマといった内容です。

そのため「動物物」「犬目当て」だけで観に行くと、それ程楽しめないかもしれません。
登場人物それぞれの成長を優しい気持ちで見守りながら、観ているこちらも「頑張ろう」という気持ちと、一杯の元気で満たしてくれる、そんな映画です。

「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」という映画をご存じでしょうか?
あの映画も登場人物達の成長を主軸にしていました。

マーリーが人間への無償の愛を感動的に描いたのに対し、今度は人間側がきな子を信じ続けてあげる、そんなアンサー作品が本作と言えるかもしれません。

ただ、マーリーよりもきな子は、観る人を選ぶ映画かもしれません。
人によっては、「無駄なことを続けおって」という評価を下されそうだからです。

自己啓発書のたぐいでは、「好きなだけで仕事にしてはならない」とか、「向かないことを諦めずやり続けることは、時間の無駄」とかの文字が踊ることもあります。

情報過多で生涯勉強が必須な現代においては、効率化と自分の偉大ゾーンを早期発見・強化し、そこで勝負していくことは重要ですが、時に疲れてしまうような生き方を右へ倣えしなければいけないことはなく、人それぞれの道があると思います。

人に迷惑かけないなら、本人がそれで幸せなら、それが一番内面を成長させることなら、向いていないことを生涯やり続けるような生き方も、あっても良いのではないでしょうか?

「人間と動物は違うよ」との声も聞こえてきそうですが、結局は生きててナンボ。世間的には成功の評価は得られないかもしれませんが、重要なのは自己採点。自分が自分を信じてあげることだと思います。

さて、きな子、今までに警察犬の試験に6回落ち、2010年現在、夢を信じて訓練中だそうです。
命ある限り、頑張れ!きな子!!
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2010年07月31日

ソルト 観てきました。(2010年56本目の鑑賞)

「ソルト」を観てきました。
僕が2010年56本目に観た映画です。

物語は、スパイ物としては標準的ですね。誰が二重スパイで真相はこうでといった話の核は、スパイ物を見慣れてる人には全て想定の範囲で、この物語で騙される人は居ないと思います。

あのCM、「アンジーに騙されたー!」っての。辛口評論家のくせに、またしても「言わされたセリフ」感がバレバレです。(笑)
(てか、辛口評論家が、あのようなCMの仕事を継続的に受けている姿勢が、僕には理解できませんが。)

アクションは激しいですよー。後ろの方でも触れますが、「ジェイソン・ボーン」シリーズを彷彿とさせるガチアクションです。
そして、そのガチアクションに、血塗れの姿で熱演するアンジー。ズバリ見所はココです。(というより、ココだけかも。)

今までのアンジーのアクション映画での役柄は、スタイリッシュでカッコイイという印象が強かったですが、本作は「汚れまくったヒロイン」。アンジーがカッコイイから一見するとカッコイイ役に見えますが、実際はスタイリッシュとは縁遠い格好悪い汚れ役。新境地開拓と言ったところでしょうか。

一方、「強いロシアの復活」とか「アメリカ滅亡」とか「核戦争」とか、古いハリウッド映画に多く見られたキーワードで物語を安易に構成しているので、「今更こんな話で映画作るの?」って、悪い冗談を観ている気分に少しなるかもしれません。

それと、最初から続編ありきの考えみたいです。恐らくは、「ジェイソン・ボーン」シリーズの女性版を創っていきたいのではないでしょうか?
「ソルト・アイデンティティー」とも言える本作。
「ソルト・スプレマシー」「ソルト・アルティメイタム」の続編製作Goとなりますでしょうか?
ちょっとビミョーかもしれません。(笑)

また、スパイ物と言えば七変化も楽しみの一つですが、ソルトも「金髪ロング」>「黒髪ロング」>「男性に扮した黒髪ショート+顔偽装」と、スパイらしく容姿を変え、十分楽しめます。
また、それぞれで纏う衣装の配色が、グレー>ブラック>ホワイトで、物語の進行とシンクロするように、ソルトの置かれた状況と観る我々が感じる心境がカラーで表現されていて、分かりやすさの一役も買ってました。
どんな姿になっても魅力的なのはアンジーだからこそかもしれません。

ということで、悪くはないですが、(かなり)好意的に見れば「古き良きハリウッドのノスタルジー」を感じさせるアクション映画といったとところでしょうか。
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2010年07月18日

インセプション 観てきました。(2010年53本目の鑑賞)

「インセプション」を観てきました。
僕が2010年53本目に観た映画です。



この映画、観る前の期待が膨らみすぎて、ガッカリさせられちゃうんじゃないかと若干の恐れがありましたが、サイコーって訳ではなかったですが、面白かったです。

まず、期待通り、ベースとなるアイデアは秀逸でしたね。

夢の中で夢を見る。階層を降りるとでも言うんでしょうか?
主人公達、産業スパイチームは、危機に瀕する度に、階層を降りることで、下の階層の夢を上の階層へ繋いでミッションを遂行していきます。
ここで、ただ階層を降りるだけじゃ、仮想現実の世界でリアルタイムを共有しているだけになってしまいますが、本作は、階層を降りると、「時間が引き延ばされる」という概念を導入しています。

つまり、上の階層で危機に陥り、せいぜい残された時間が10秒でも、下の階層に降りると20分に延び、そこでまた危機に陥れば・・繰り返し階層を潜っていけば、一番上の10秒が、下の方では何十年にも延びる訳です。

また、上の階層に残るメンバーも、下と上の階層を繋ぎとめるために、残された時間の中で奮闘します。これも面白い。

では、下の階層から上の階層に戻るには・・ここではネタは書かないことにしますが、うまくやらないと、戻れなくなることもあるし、たとえ上に戻れても、心を失ってしまう危険性をはらんでる。

このアイデアをベースに、主人公の心の闇がアクセントとして効いていて、単なるSFアクションにとどまらない、人間ドラマとしての側面でも、それなりに見応えがありました。

ただ、期待通りとはいかず、残念に思えたことも、チラホラと。

まず、産業スパイものの話なのですが、話の展開はアクションばかりに頼りすぎて、人の深層心理を深く掘り下げた重厚なドラマが見れなかったこと。

そして、階層を降りることで、時間を引き延ばすことに成功しますが、引き延ばした時間で、本来描き込めるはずの、何日、何ヶ月に渡る時間を生かした地道な捜査にも似たドラマがみられず、上の階層で直面した危機を「一時的」に回避するためだけに階層を降りた程度にしか、物語に生かされていないこと。

これら残念に思えたことは、映画の尺を考えれば、仕方のないことで、息をもつかせぬ展開とアクション、そして複数の階層の物語が同時進行するマルチタスクと割り切れば、健闘している部類だと思います。
それでも、映画自体は2時間半近くあり、長い方ではありますが。

で、思いました。このアイデアが本来生きる場所は、映画ではなくて、24回連続ドラマなんだろうと。
階層毎にたっぷりとドラマを描き込めるし、どんなに違う世界を描いても、上の階層へ繋ぐためということと、各階層毎のタイムリミットが存在するという基本線を見失わないようにすれば、何シーズン製作しても不自然ではないし。

てことで、約2時間半の映画を観て、時間が足りないよーって思ったのは、珍しいかもしれません。(笑)

ですが、確かに一見の価値はある佳作だとは思いますよ。
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2010年07月10日

トイ・ストーリー3 観てきました。(2010年50本目の鑑賞)

「トイ・ストーリー3」を観てきました。
僕が2010年50本目に観た映画です。



本作を観に行く方は、1も2も当然観ていると思いますが、もし観てないという方がおられましたら、1と2を先に観ることをお勧めします。

というのも、本作は、第一部(1〜3)の完結編といった内容で、盛り込まれた小ネタや時の流れを深く味わうには、1と2を観ていないと分からないと思うからです。

冒頭からいきなり全開で描かれる友情と冒険、そしてアクションシーンは、それこそ大迫力で、脳内でフラッシュバックされる1や2のシーンとシンクロして、思わず「技術の進歩って素晴らしい!」と喝采をあげたくなりました。

 ◆◆

今回の見物はなんといっても、バービーちゃんの相手ケンと、スペイン野郎と化したバズの、パフォーマンス合戦でしょう。
2人は直接対決はしませんが、それぞれのダンスやキャラの存在感といったら、とにかく傑作です。(笑)

アンディの飼い犬バスターもしっかり登場してくれるのも嬉しいですね。しかし、アンディが17歳になってるので当然ですが、バスターはすっかり老犬になってました。CG技術の進歩もあり、老犬具合がミョーにリアルで、寂しさすら感じちゃいました。

 ◆◆

そして、第一部の完結となる切ない別れに涙が出そうになりましたが、そのバトンは次世代へと引き継がれ、夢を繋いでくれています。

この旅立ちと新しい冒険の始まりを予感させるラストは、第二部(続編)の製作も期待できそうで、見事な締め方だと思います。

前にも書いたと思いますが、こういった夢物語を創らせると、海外の製作会社の中では、PIXARって他を寄せ付けない仕事をすると思います。
大人への成長に合わせて、新しく身につけていくもの、と同時に、少年少女のマインドのような失ってほしくはないもの・・
そこらへん、しっかりわきまえて、なおも成長を続けるクリエイター集団だからこそ、素晴らしい作品を連発できるんでしょうね。

Dreamworksが、技術は素晴らしくても、映画自体のポテンシャルがPIXARに遠く及ばない(と思う)のは、彼らが普通の大人になり過ぎてるといった点なんだろうと思います。

 ◆◆

また、PIXAR映画といえば、本編前のショートムービーもお楽しみの一つですね。

今回のショートムービーは、体内に昼と夜の正反対のマインドを持った奇妙な生き物同士の、意地の張り合いといった内容でした。

それぞれの喜怒哀楽が体内に表現(描写)されるのですが、自然をうまく取り入れた喜怒哀楽表現や、昼と夜ならではの自慢合戦が、ちょっと今までにない新機軸のアイデアといった感じで、見応えがありました。
posted by solata at 19:46| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月19日

アイアンマン2 観てきました。(2010年46本目の鑑賞)

「アイアンマン2」を観てきました。
僕が2010年46本目に観た映画です。

前作に続いて、今作も、AC/DCのご機嫌なROCKで幕を開けるアイアンマン。面白かったですよー♪




民間企業の天才エンジニア兼社長が、趣味の範囲でヒーローしちゃう。「バットマン」に代表されるヒーロー物が、悲壮感すら感じさせる宿命を背負ってみせるのに対し、トニー・スタークは口では「国の抑止力のため」や「世界平和が結果的には・・」と言ってみせるが、その実は自身の趣味と、開発技術のフィールドテストの一環で暴れてるだけという設定が、逆にリアルに感じちゃうところが、本シリーズの魅力ですね。

本来、ヒーロー物というのは、人格者や超人が安っぽい正義感を見せるパターンが多いので、どんなにシリアスに描いて見せても夢物語の域をでないことが多いと思います。(傑作「ダークナイト」は除きます。)

ですが、本シリーズは一企業人を徹底的に人間臭く、それも技術以外は徹底的にだめ人間に描写し、また肝心なアイアンマンスーツも垢抜けないデザインにすることで、どこかコミカルな印象と、独特のリアル感の演出に成功していると思います。

劇中で披露されるテクノロジーは、ITヲタク、ロボット好き、はたまたガンダムファン(?)等なら、ワクワクしてたまらないと思います。
まるで、iPadの次機種のようなガジェットや、「マイノリティ・リポート」を更に精錬させた3D I/Fの見せ方のうまさは、未来を描いてみせるどこぞの企業の基調講演に参加しているような錯覚を覚え、これだけでも楽しめます。

つまりは、最先端テクノロジーと町工場的人生劇場のミスマッチ感覚による融合が、本シリーズの魅力なんでしょうね。

で、映画自体も、全方位で、前作からど派手にパワーアップしています。
また、メカ的スーツ物のバトルは、基本ロボット物と同様、誰が誰だか敵味方が判別できにくい宿命があったりしますが、本作は前作よりも分かりやすい描写ができており、一歩進化した感じを受けます。

更には、「マトリックス」テイストも追加されています。追加されたのはその世界観ではありませんが、キャラクターや衣装、アクションシーンはかなり「マトリックス」を彷彿とさせ、次回作からトニーとの関係が強化されていく印象です。

そして今回も、エンドロール後に、次回作への予告編的シーンが10数秒程度あります。
エンドロール中に帰ってはいけないというのが、「アイアンマン」シリーズ鑑賞の基本ですね。

とにかくど派手な娯楽映画が好きという方なら、文句なしに楽しめる映画だと思います。
posted by solata at 17:54| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月15日

グリーン・ゾーン 観てきました。(2010年39本目の鑑賞)

「グリーン・ゾーン」を観てきました。
僕が2010年39本目に観た映画です。



「ボーン」シリーズのコンビによる、イラクを舞台にした戦争サスペンスアクションですね。
「ハート・ロッカー」を観てから2ヶ月しか経っていないので、どうしても比べてしまいます。

本作も、「ハート・ロッカー」同様、ハンディカメラを多用し、リアルの臨場感を生み出そうとしたみたいです。
と思ったら、撮影監督が同一人物でした。(笑)

ですが、その効果の程はというと、両作品には雲泥の差がありました。

「ハート・ロッカー」ではそれこそその場に強制参加させられてしまったみたいな疑似体験が味わえ、登場人物のように、こちらも吐き気を催してしまうほどの恐怖にも似た臨場感と迫力がありました。

対して本作は、原案がノンフィクションとのことですが、ハンディカメラの映像もただ激しく揺れてる印象しかなく、第三者的立場から、高みの見物でもしているかのようで、その世界観に引き込まれる感じがしませんでした。

それこそ、「グリーン・ゾーン」(安全地帯)から見てるかのような・・成る程、だからこの題名なのか?(笑)

まず、原案の「真実度」を僕らは計測できないのは当然ですが、それならリアルを充分感じさせてくれるように、心理面をもっと掘り下げた脚本を書いて欲しかったです。
ただ、これは諸刃の剣で、スピード感を失うことになってしまうことも事実です。本作はスピード感を重視したとも採れますが、その割にはテンポがあまり良くなかったです。
いずれにしても、リアルを体感させるには役不足でした。

それなら、サスペンス映画としての観点ではどうかというと、ストーリーが平凡すぎて、創作物としても役不足。

結局、全方位を視野に入れようとした結果、全て中途半端になってしまった印象が強いです。

ただ、ラストの「そんな米国を誰が信じる?」というマット・デイモンの台詞と共に、アメリカがイラクに仕掛けた戦争に対する反戦感情とも言うべき問題提起を行う直前の数分間だけは、辛うじて及第点でした。

とはいっても、本作の中でという意味で、一般的なサスペンスに求めるべきレベルからは落ちるとは思いますが。

てことで、悪くはなかったですが、これといった見所もない、平均的な映画だったと思います。
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2010年04月24日

第9地区 観てきました。(2010年31本目の鑑賞)

「第9地区」を観てきました。
僕が2010年31本目に観た映画です。



こんなB級映画を待ってましたー!いやー、傑作です。

(以下は、僕の勝手な妄想ブレスト(笑))
「傭兵アクションとして見せたい。傭兵が一番かっこよく見える場所っていったらどこ?」
「現代戦なら、中東か南アでしょ。居住区での差別問題を扱うから南ア?」
「じゃ、設定は南アでいいじゃん。」

「あの映画のあり得ないくだらなさが好き」
「この映画のメカがギークにはたまらないんだよ」
「俺をスタッフに加えるなら、「ザ・フライ」のオマージュにするぞ」
「面倒だから、全部パクっちゃえばいーじゃん!」

こんなノリのブレストで、次々とプロットが出来上がっていったかのような、B級映画特有のスピード感と強引さに満ちています。

観る前は、単に「ザ・フライ」のオマージュ作品なんだろうなぁって思ってました。
確かにそれもあったのですが、「トランスフォーマー」しかり、多くの戦争アクション/SFアクション/荒廃した世界を舞台にした近未来アクション等、A級映画/B級映画の良いところ総取りといった感じです。

じゃぁ、ただのパクリ映画?
そうですよ、本作は。それがB級映画です。
でも、パクリでありながら、強烈な個性を感じさせ、アイデア溢れるオリジナリティを持っているかのような錯覚を覚える。
ここが、並のB級映画と比べて本作が傑出しているところだと思います。

物語としては一応、エイリアンがスラム化し、地球上で共存していくことで発生する、人種差別問題にも似た問題が冒頭で提起されます。
場所柄、アパルトヘイト政権下の黒人居住区にだぶらせ、エイリアンに対するおぞましい差別が描かれます。

ですが、それもあっという間にどこ吹く風というか・・
好意的に見れば、軸に捉われることなく、自由な発想で物語を強引に発展させてしまいます。

この社会的問題について、もっとまじめに扱って掘り下げれば深い映画になったのにとか、折角の設定が生かされていない等の感想を持った方、B級映画はそんなことは目指しません。

そこを目指すのは、A級映画として生まれ変わる「第10地区」(次回作があれば)ででしょう。(笑)

主人公の設定も面白いし、ハンディカメラを多用した、ドキュメンタリータッチのように見せる序盤も、主人公の脳天気さと壮大な茶番を演出していて非常に楽しいです。

そしてなにより、何も解決せずに終わってしまうのがたまらない!
まさしくやり逃げタイプの映画。

前評判が良いので観に行こうと思っておられる方、「B級映画を楽しめますか?」Yesなら是非お勧めします。Noならやめておいた方が良いです。
posted by solata at 21:27| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月10日

シャッターアイランド 観てきました。(ネタバレなし)(2010年26本目の鑑賞)

「シャッターアイランド」を観てきました。
僕が2010年26本目に観た映画です。




まず始めに・・安心してください。この記事はネタバレはしてません。

この映画、当初は去年の9月くらい(?)の公開予定が、半年も延期された作品ですね。
当時から楽しみにしていただけに、無事公開に漕ぎ着けてくれてほっとしました。

それでは、まず感想を一言で・・面白いっ!!

神経を逆撫でするような音楽と、島全体がまるで脱出不能な監獄のような雰囲気たっぷりの映像に、のっけから引き込まれます。
そしてこの緊張感は、1秒も途切れることなくラストまで持続し、まるで主人公とともに強制的にロールプレイングゲームに参加させられているような錯覚を覚えるほどの臨場感が、とにかくスゴイです。

映像や演出は、とにかくスコセッシ・ワールド炸裂です。直接的暴力描写の多い同監督にすれば、精神的にじわじわくる本作の描写は少し意外に感じるかもしれませんが、根底に流れる人間の描き方と色彩美は、間違いなくスコセッシですね。

で、ちょっとやり過ぎかなという気もしますが、そこはアメリカ映画なのでしょうがないですね。(笑)

その代わり、このやり過ぎ感が、TVゲームの世界に迷い込んだようにも感じられ、即物的なモノが好きな現代っ子にはウケそうだし、下手なホラーよりも余程迫力があったことも確かです。

ただ、この手の観る者に考えさせるタイプの映画では、謎解きの場面でも描写せずに想像させるだけにした方が、作品に深みが出て好結果を生むことも多いことも確かですが、本作はそのようなシーンもかなり描写してしまっています。
この点は評価が分かれるところかもしれませんが、僕はちょっと気になってしまいました。

そして、宣伝に踊らされてる訳ではありませんが、この作品を本当に楽しむためには、2度観る必要があると思います。

1回観ただけでは、どの仕込みがヒントシーンだったのかの判断はできませんよね。
1回目は、主人公と共に悪夢のような体験をしながら純粋に映画を楽しみ、そして2回目に、製作陣や役者がどれだけ頭を使ってヒントシーンを演出したのかの検証を楽しむ。

僕はまだ1回しか観ていませんが、上記の2ステップを経て、始めて本作品の実力を掴める気がします。

まぁそうではありますが、1回だけでも充分に楽しめる映画だとは思いますよ。

そして、観ようと思ってる人に対しては、ネタバレ厳禁です。
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2010年03月20日

ハート・ロッカー 観てきました。(2010年21本目の鑑賞)

「ハート・ロッカー」を観てきました。
僕が2010年21本目に観た映画です。



今日はMOVIX Dayのため1,000円で映画が観れる日。
ですが、3連休の頭にこの映画を観るのは、結構な賭でもありました。場合によっては、3連休、ずっと精神的ダメージを引きずってしまうのではないかと・・^^;

本作も「チェ」二部作や「クローバーフィールド/HAKAISHA」のように、ドキュメンタリーではありませんが、その場に居合わせる臨場感を演出するために、ハンディカメラの映像を多用してます。上記2作品ほどは酔わないですが。

で、その効果はいかほどだったかというと、無駄を徹底的に省いた演出と、汚い言葉による少ない台詞、最低限に押さえた音楽によって、さながら狂気の世界に居合わせてしまったかのような錯覚を覚えさせることに成功しています。

本作の描く現代戦は、本当に恐ろしく狂気に満ちており、感覚を麻痺させなければ生きていけない、そのために仲間をも殺してしまおうとか涼しい顔で言ったり、本気で罵りあったりするけれど、全ては現実と向き合わないため。
人間らしさを封印しないと生き残れない、それでも払拭しきれない恐怖から逃れるため、戦場でしか持続させられない友情に身を委ねたり、逃げ場のない狂気になす術なく震え、崩れ落ちたり・・そんな狂気の世界を見事に映像化していました。

そして、観るこちらもそれなりの覚悟を要する映画であることは確かです。
正気を保ったまま本作を観たら・・やはり精神的に落ち込むと思います。
映画の中の登場人物達と共に、感覚を麻痺させて観ることをオススメします。

とにかく、全編を通した張りつめた空気といい、最近観た映画では、迫力の点では群を抜いているように思います。

そんな密度の濃い本編からすると、ラストは物足らなさすぎました。
監督自身が、「もう充分でしょ」って、疲れが出ちゃったのかもしれません。(笑)
ただ、時に一定の状況下では、生きることは死ぬことよりも地獄って事もあります。そういう観点からすれば、このラストは、本作にふさわしいのかもしれません。

で、確かにこの映画、万人受けは絶対しないですね。
また、劇中で描かれたリアルが、どれだけ真のリアルなイラクを反映しているのかは計りしれません。
ですが、事の大小はあるでしょうが、同じ地球上で行われている狂気の一端に触れて、考える時間を持つことができる・・本作は映画にして、そんな貴重な体験ができる仕上がりを持った作品だと思います。
posted by solata at 22:54| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月13日

シャーロック・ホームズ 観てきました。(2010年20本目の鑑賞)

「シャーロック・ホームズ」を観てきました。
僕が2010年20本目に観た映画です。




僕はシャーロック・ホームズにそれほど興味があるわけではありませんが、以前にどこかで、「ホームズは頭脳派ではあるけれど、本来武闘派の一面もある」と聞いたことがあります。これは、余程コアなファンしか知らない一面だとか。事の真偽は定かではありませんが。

で、本作は、そんな武闘派ホームズが暴れまくるお話です。
物語の雰囲気としては、ロジャー・ムーア時代の007の世界観(悪役の設定や野望の背景、物語の進め方等)に、ボンドガールより強い峰不二子が登場し、そんな元カノに振り回されながら、頭脳より腕力を全面に押し出して闘うホームズを描いたアクション映画ですね。

ただ、映画的にはどうでしょう・・ちょっとイマイチかなってのが、正直な感想です。

アクションを全面に押し出すのは良いのですが、そこはシャーロック・ホームズ、やはり観る者を唸らせる名推理を展開してほしいと思うのは、間違いでしょうか?

何気ない一瞬のシーンが全て繋がってラストの名推理に結びついていくのですが、あまりにあっさりし過ぎていて、「確かに頭良いよね」とは感じますが、推理上の苦悩や、少しずつピースが埋まっていく頭脳戦の快感といった描き込みが足りないんですよね。

それと、ホームズとワトソンのウィットに富んだ言葉の応酬も少なめで、これを期待して観ると裏切られてしまいます。

そのため、モデルはあくまでシャーロック・ホームズですが、普通のポリスアクション映画と差を感じない仕上がりになってしまったのが残念です。
思うに、アクションシーンをもっと減らしてでも、ホームズとワトソンの言葉遊びのシーンを増やしてくれた方が良かったのではと思います。

そんな中、本作のジュード・ロウは良かったです。
台詞を言ってるシーンより、黙って目で演技しているシーンが見応えがあります。
ロバート・ダウニー・Jr.の目力を上回る名演技だったと思います。

それから、音楽!
本作で一番素晴らしいと思ったのは、冒頭からラストまで雰囲気たっぷりに奏でられる音楽です。是非堪能してください。

てことで、あまりオススメできない映画ですが、ジュード・ロウのファンの方は必見だと思います。
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2010年02月14日

ザ・クリーナー 消された殺人

僕が2010年14本目に観た映画は、WOWOWで録画した「ザ・クリーナー 消された殺人」です。

13本目は感想を飛ばしましたが、DVDで「THIS IS IT」を観てました。
こちらは、最近にわかマイケルの人の声も大きく、リアルタイムで80年代前半から聞いてきた者としてはちょっとうるさいなぁって思うこともあり、飛ばしました。
特に、カツマーの人に、にわかが多いんでしょうかね。

閑話休題。

さて、「ザ・クリーナー 消された殺人」ですが、本作は通好みの役者、サミュエル・L・ジャクソン、エド・ハリス出演とくれば、観ないわけにはいきません。

で、期待に違わず、二人のいぶし銀の演技は素晴らしく、表情だけで充分伝わるよってくらい味わい深い演技を見せてくれるのですが、物語自体がちょっと単純すぎました。

つまり、サスペンス物に主に期待する緊迫感や入り組んだ内容、どんでん返しといったものがなく、序盤ですぐに真犯人も分かってしまうし、オチも稚拙すぎると思います。

ただ、サスペンスに必要なもう一つの要素とも言える人間ドラマとしての見応えはありました。
妻(母親)を殺された主人公と娘の親子愛や絆が良く描き込まれており、お互いを思う気持ちからすれ違い、ぶつかり合い、思いを伝えきれない二人のもどかしい気持ちがよく表現できてます。
そして、メインストーリーの終焉とともに新たな親子の形が描かれ、旅立ちともとれる娘の言葉まで継ぐんでいくストーリーは、胸にくるものがありました。

本作はかなり小品ですし、通好みの人にしか受けないかもしれません。また、サスペンスとしてみてもガッカリな面もあります。
なので万人にはオススメできませんが、上記二人の役者が好きなら、二人の深い眼差しだけで充分満足できる映画かもしれません。
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2010年02月07日

戦場からの脱出

僕が2010年12本目に観た映画は、WOWOWで録画した「戦場からの脱出」です。

ベトナム戦争が激化する前の戦局に於いて、敵に撃墜され捕虜となった空軍パイロットの脱出までを描いた実話らしいです。

だいたい「戦場からの脱出」みたいな酷い邦題が付けられてる映画は要注意なんですが、主演が、人一倍演技や役柄に拘りを持っているクリスチャン・ベイルなので、一応押さえておく必要があるかなと思っての鑑賞でした。

で・・予想通りというか・・いやそれ以上というか・・ハズレの映画でした。

似たような題名を付けられた「ランボー 怒りの脱出」とは恐らく対極に位置する作品です。

多分、リアルのベトナム戦争は、「ランボー」のようにヒロイックだったりドラマチックだったりせず、本作のように取り立てて見る物すらない地味〜な話が多いんだよとでも言いたいのかもしれません。

「じゃぁ、なんでわざわざ映画にしたの?」って聞きたいくらい、大した話すらない映画でした。

元々派手さを売りにする映画ではないなら、極限状況に置かれた捕虜たちの重厚なドラマを期待したいところなのですが、モデルになった本人が恐らく自分のことで精一杯だったのでしょう、他の仲間達の裏切りや死など、ドラマとして見せる要素はそれなりにあったのに、「どのような精神状態に追い込まれた上で、その結果どうしてそういう行動に出たのか?」といった論理が全く描写されておらず、「リアル」を伝えることすら全くできてないように思います。

加えて、終始たるみっぱなしのテンポの悪さもあり、なんでクリスチャン・ベイルが本作に出演したのかが、全くもって理解に苦しみます。

てことで、本作はかなり困ってしまう出来の映画でした。
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2010年02月06日

インビクタス/負けざる者たち 観てきました

「インビクタス/負けざる者たち」を観てきました。
僕が2010年11本目に観た映画です。




「マンデラの名もなき看守」が1968年から釈放される1990年までの期間を描いていたのに対し、本作は1990年から1995年のラグビー・ワールドカップまでを描いてますね。

アパルトヘイト体制は複雑な問題をはらんでることは既知で、現に白人・黒人双方が泥仕合のような殺戮合戦を行ったわけで、それを踏まえて本作を観れば、上記ワールドカップでの奇跡的な逸話を、劇中で語られるように「人道的打算」と見れるか、それともやはり「政治的打算」に過ぎないと見るかは、人それぞれだと思います。
ただ、いつの時代もスポーツと音楽は国境を越えて団結できるってのも実際あると思うし、まるでテロを思わせるような決勝戦での飛行機応援シーンも実話に基づいているというだけでも、いかに時代が動いて国が一つになった(ように見える。実際には問題山済みですが。)かを象徴していると思います。

では本作が映画としてどうだったかというと・・

あまりに奇跡的な実話に観る側も感銘を受けますが、それ以上にクリント・イーストウッド自身が舞い上がっちゃった感が強く、彼の他の作品に比べると、本作は落ち着きがなく、演出が雑で、違和感を覚えてしまいます。
多分に脚本が賛否が分かれるところだと思います。

現在の世界の危機的状況の中で、魂を奮い立たせて民族を超えて団結する重要さを説いているのですが、そのセリフが熱すぎます。
実際そうだったのかもしれませんが、これだけメーターを振り切ったままみたいな脚本だと、揶揄的な表現をすれば、松岡修造から千本ノックを受けているような気分にさせられてしまいます。

ですがこれも、時代に渇望された言葉の数々であることは確かだし、そんな大げさな脚本と上ずった演出といった、イーストウッドすらも我を忘れるほど興奮してしまう出来事であったと好意的に捉えれば、その熱気は充分観る者にも伝わってくる映画にはなっていたと思います。

そして俳優陣ですが、本作では何といってもマット・デイモンが素晴らしいです。俳優として一皮剥けた印象があります。
例えば彼の代表的な役にジェイソン・ボーンがありますが、ボーンシリーズを観ていても、僕にはジェイソン・ボーンには見えず、マット・デイモンに見えちゃってました。

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、マット・デイモンって灰汁が強過ぎて、何の役を演じていても、その役ではなくて彼本人に見えてしまうという欠点があったと思います。

ですが本作では、遂に、役の中の人に見え、俳優として、本作は大きな転機になったのではないかと思います。
音楽の素晴らしさも見逃せません。
本作では、イーストウッド作品にしては珍しく、歌詞付きの曲が2曲も使われてますが、「ジュピター」ではない方の曲がとにかく味わい深くて感動的。
劇中(決勝戦前日のシーン)とエンドロールの2か所で流れますので、観に行かれる方は是非堪能してください。

イーストウッド作品として観ると、本作は見劣りすると思います。ですが、一皮剥けたマット・デイモンは是非見てほしいと思いました。
posted by solata at 15:41| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月01日

シャッター

僕が2010年10本目に観た映画は、WOWOWで録画した「シャッター」です。

これは・・ダメですねぇ。
僕がホラー映画を見慣れちゃってるというのもあるかもしれませんが、ホラー映画で怖く感じる、あるいは笑えるほど楽しめるためには、プロットがしっかりしてるか、ぶっ飛んだ発想と描写のどちらかが必要だと思うんですよね。

この映画は中途半端どころか、ホラーに求める要素が殆どないって感じでしょうか。

物語は動機付けからして弱すぎだし、ヒロインに真実に気付いてもらおうという、悲劇の復讐劇を描きたかったみたいですが、最終的には何のことはない、ただの偏質狂の女性の話にしかなっていませんでした。

偏質狂を描きたかったのならもっと徹底的にぶっ飛んだ脚本じゃないと怖くないし、ピュアな恋愛ストーリーを基本軸にした悲劇のホラーにしたかったのなら動機付けがあまりにも弱すぎるしで、どうにもなりませんねぇってのが感想です。

実はこんな残念な映画なんだろうなぁってのは観る前から予感はあったんですが、それでも観ちゃうんですよねぇ。
ホラーも嫌いじゃないので。(笑)
posted by solata at 23:25| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月31日

チェンジリング

僕が2010年9本目に観た映画は、WOWOWで録画した「チェンジリング」です。



1928年にロサンゼルス郊外で起きた、行方不明になった息子と違う子供を警察に押しつけられたシングル・ワーキングマザーの実話を基にしてますね。
まぁ映画なので、実話モノとはいっても、そこには誇張や脚色や事実とは異なる解釈が行われることは当たり前ですが、そう理解していても、本作はあまりにもショッキングな内容でした。

それだけ、本作の脚本は良く書かれており、控え目ながらも力強いそれは、そのまま主役の女性の思いを、強烈に観る者に伝えてきます。
そして短い一言のセリフまで良く練り込まれており、たった一言から、背景となっている絵が脳裏にぱーっと広がる感じが本当に見事です。

上質な脚本による映画は、いつ観ても見応えがあります。

そして、脚本を開花させるクリント・イーストウッドの手腕。監督しての能力についてはわざわざここで繰り返し書きませんが、音楽家としての彼について、少しだけ。

この人は、監督の他にいつも自ら音楽も手掛けますね。
今までのイーストウッド作品の音楽も素晴らしいですが、少しシンプル過ぎるきらいがありました。
ですが、本作の音楽は、今までになく情感がこもっているというか、シンプルなんだけれども、より多くの表情を豊かに伝えてくれるカラフルさがありました。

俳優陣も見事。
演技派の俳優陣の息つく間もない演技のぶつかり合いは、圧倒的です。
映画を観終わって、暫く息苦しい状態に陥るほどでした。

ラスト近く、「hope」が持てるというセリフと、その時に見せたアンジーの表情、そしてかすかな希望が報われなかったことを示すエンドロールまで、希望と絶望のバランスが見事でした。

でも、結果として再会はできなかったけれど、女性の残りの人生が、希望に満ちていたことが感じられ、観終わったこちらも自然とアンジーのように微笑んでいました。

ますます監督として熟練の域に入ってきたクリント・イーストウッド。
彼の作品は、本当に目を離せなくなってきました。
2/5からは、いよいよ「インビクタス/負けざる者たち」も公開されますね。

楽しみです♪
posted by solata at 21:19| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月30日

Dr.パルナサスの鏡 観てきました

「Dr.パルナサスの鏡」を観てきました。
僕が2010年8本目に観た映画です。



ヒース・レジャーの遺作ですね。
撮影中に亡くなられたため、ヒースの役をジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが演じ分けたことで話題になってますね。

日本題は「鏡」ですが、原題は「The Imaginarium of Doctor Parnassus」ってことで、鏡はパルナサス博士の意識下への出入り口でしかありません。

で、博士の意識下では、各人の想像上の世界が展開され、自分自身の容姿も想像に合わせて変化させられます。この設定が功を奏して、複数の俳優で演じ分けても、それ程違和感なく済んでました。

ここで、「それ程」と書いたのは、唯一コリン・ファレルが違和感ありありに感じてしまったためです。加えて、彼の演じるパートは映画終盤の大事な部分なので、余計に残念に感じてしまいました。

映画のテンポは、冒頭から中盤までのテンポが悪過ぎで、「これは久しぶりに外したかなぁ」ってくらい出来が悪いですが、中盤からは、そこそこには楽しめます。

映画の世界観としては、一言でいえば、「チャーリーとチョコレート工場(大人編)」ですね。(笑)

登場人物各人の資質が試され、人としての再生と破滅の究極の選択が順番に描かれていきます。
この資質の試され方が、まんま「チャーリー・・」なんですね。

ただ、「チャーリーとチョコレート工場」ほど突き抜けてなく、どうにも物語が中途半端なのが残念なところです。

これは、「再生」という、人が常に自身をセルフチェックすべき重要なテーマを、いたって真面目に描きたいというのと、エンターテインメント映画としての商業的奇抜さの板挟みになって、結局どっちつかずになってしまったのが原因だと思います。

その結果、突き抜けちゃってた「チャーリーとチョコレート工場」が、子供向けであったにも関らず、非常に深い世界を構築できたのに対し、本作は「う〜ん、中途半端としか言いようがないなぁ」と思ってしまうわけです。

そんな感じで、映画としてはイマイチかと思いますが、あのジョーカー役で圧倒的存在感を示したヒース・レジャーが、最後に取り組んだ映画ですので、映画好きなら外せないかもしれませんね。
彼の目力は、本作でも充分堪能できます!
posted by solata at 23:03| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月24日

余命

僕が2010年7本目に観た映画は、WOWOWで録画した「余命」です。





谷村志穂さんの小説の映画化ですね。

結婚10年目にして子供を授かった矢先、乳がんが再発してしまい、子供を諦めるか、自分の命と引き換えにこの世界に自分が生きた証を繋ぎ留めるかを決断させられるお話ですね。

で、どちらを選択するかは目に見えているわけですが、本作は生を授けると同時に、ヒロインはもうひとつ重要な役目を背負い込むことで、物語に厚みが出ました。

それは、頼りなく自立できていない旦那に子供を託せるように、限られた時間の中で旦那を成長させることでした。
本来一番辛くて泣き崩れたいはずのヒロインが、そうすることを許されない。旦那が成長するまでは・・。
この気丈さ、繊細さ、儚さ、美しさを、松雪泰子さんが見事に演じて見せてくれました。
素晴らしかったと思います。

一方、旦那は元々医者を志していたのに大した理由付けもなく何故かカメラマンに鞍替えしたり等、ちょっと小説として設定の甘さは感じますが、この設定により、逆にとても印象に残る成長ドラマを誕生させることに成功しているのに多少の驚きを覚えました。

辛い話だけど、力強くて温かい世界観。
あまり深刻にならずに、絶妙な空気と間を構成するには、計算し尽くした設定やドラマより、全体的に多少緩めにした方がマッチするということを、体現して見せてくれた気がします。

そして、この手の映画なら絶対描くであろう死の瞬間もあえて描かず、お涙頂戴な安易な映画になっていないことも良いです。

惜しむらくは、もう少し音楽が印象的だったら良かったのになぁと思いました。

本作は、子を持つ親、これから親になる人には是非観てほしい作品だと思います。
posted by solata at 22:18| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月23日

サロゲート 観てきました

「サロゲート」観てきました。
僕が、2010年6本目に観た映画です。

surrogates.jpg

面白かったですよー!但し、B級映画としてですけれど。(笑)

今までも何度か書いてますが、B級映画の醍醐味は、強引なストーリー展開と、サービス精神、そしてアイデア勝負にあると思います。

本作はサービス精神は足りませんでしたが、イマジネーション豊かで、潔いくらい登場人物が簡単に殺され、そして全体を通して強引過ぎでしょってくらい強引にストーリーが展開します。
で、こうなると観る側の心得として、ツッコミ処満載でも突っ込まないこと、これに尽きます。(笑)

描かれた世界は「アバター」(地球編)、但し時代はかなり前といった感じでしょうか?
「アバター」は素晴らしかったけれど、まだまだ今の人類には夢の世界のアトラクション的感覚が強いと思います。
対して本作の描く世界は、犯罪問題・感染症問題等を絡めて動機付けを行っていくので、より身近に感じます。
加えて技術が精錬されてないチープさが、逆にリアリティを加速させてくれます。

そして、バラエティ番組では、電気ショックといえば罰ゲームと言うのが定番ですけれど、サロゲートな世界では、覚醒剤に替わるサイコーな刺激が電気ショックだったり、街中には携帯電話の充電器を連想させるサロゲート充電器があったり等、溢れ出るアイデアと、まるでドンキホーテの店内に居るような色彩感覚(別の表現を借りれば、「トータルリコール」的色彩感覚)に、終始ニヤリとさせられます。

ラスト、音をなくした○○、人類の手に△△した○○で、数秒間だけカーステレオから、ベートーヴェンの第九が流れます。
これから観る人は、ちゃんと第九に気付いてほしいです。

こういった小技も効いていて、センスの良さを感じると同時に、改めて映画というのは、美術・音楽・演劇等の総合芸術なんだなぁと思いました。

ベートーヴェンとハードロックが融合するバランス感覚も、この映画の魅力かもしれません。

IT好きなら、好奇心を大いにくすぐられる映画だと思いますよ。
posted by solata at 15:15| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月20日

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

僕が2010年5本目に観た映画は、WOWOWで録画した「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」です。

戦争映画の撮影と思い込んでいる俳優達を、実際の戦場に送り込むという、コメディとしての掴みはおっけー的な設定なので、それなりに期待して観たんですが・・

なんともこれは・・酷い映画ですね。(笑)
巨額の製作費・豪華キャストを投入したコメディなのに、1か所も笑えませんでした。

とにかく設定を生かすようなアイデアが皆無で、ストーリーも支離滅裂。
笑えないコメディほど、観ていて辛いものはありません。

俳優が撮影と思い込んでいるという設定を見事に生かした傑作が、三谷幸喜の「ザ・マジックアワー」なら、本作は全く設定を生かせなかった失敗作でしょうね。

まぁ、「アイアンマン」でも見れたロバート・ダウニー・Jrの目力だけは、一見の価値があるかもしれません。(笑)
posted by solata at 22:51| Comment(0) | 映画/音楽/スポーツ/TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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